イビキは、睡眠の質を低下させるだけでなく、深刻な疾患に発展する危険なサインです。

【イビキが引き起こす代表的な症状・疾患・合併症 一覧】
症状 | 疾患 | 合併症 |
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疲れやすい・翌朝のどが痛い・強烈な睡魔に襲われる…などの自覚症状がある方、パートナーのイビキに悩む方など、役立つ情報をたくさん盛り込んでいますので、ぜひ参考にしてください。
いびき 改善|いびき音の仕組み

音が出る仕組みについて
イビキの要因については複雑に絡み合っていることが多いものの、音の出る仕組みは比較的単純です。
【いびきの原因と音の出る仕組み】

- 原因:肥満・身体の疾患・アレルギー・ポリープ・鼻炎・姿勢の悪化・ストレスなど。
- 音の出る仕組み:気道内を空気が通過する時に、粘膜・軟口蓋(上顎のやわらかいひだ)・口蓋垂(のどちんこと呼ばれる部分)が振動することで発生する。
例外なく、以下2ステップの流れを踏む。
【イビキ発生の2ステップ】
- なんらかの原因によって気道が狭くなる。
- 気道が狭くなることで空気が圧縮され、粘膜などを振動させる。
たかがそれだけ!?と思うかもしれませんが、たかがそれだけで、あの轟音が生まれます。
【トランペットの音が出る仕組み】
トランペットは、マウスピースを唇をつけ、吐く息を絞って唇を小刻みに震えるさせることで音を出しています。
イビキの仕組みで覚えておくことはたった一つだけ。
- イビキは気道が狭くなければ発生しない。
いびき 改善|治療方針

いびきの改善方針と順序について
いびきは気道が狭くならなければ発生しない症状なので、対策は大きく2つに絞られます。
【イビキ改善 対策】

- 原因療法:気道を狭くする原因を除去・改善し、狭くならないようにする。
- 対症療法:気道を物理的に広げる。
【原因と対称 療法のメリット・デメリット】
原因療法 | 対症療法 | |
メリット |
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デメリット |
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基本的に、原因と対症の改善は平行して行うのがセオリーです。
また、イビキ対策の開始初期には、医師と相談しながら進めるのがおすすめです。
【医師とはじめるイビキ対策のメリット】

医師とはじめるメリットは、無駄な経費と労力をかけず、効率的に治療を進められることです。
- 投薬や手術でしか改善できない場合がある。
- 深刻な疾病や合併症を伴っている場合がある。
- 対症療法は、対策するべき場所が分かっていないと効果がない。
本格的な治療をするかどうかはともかく、プラン決めまでは医師に手伝ってもらった方が間違いありませんよ。
【イビキ治療の流れ】

- 病院に受診し、原因を調べる。
- 状況に応じ、手術・投薬を検討する。
- 原因療法と対症療法のプランを決め、平行して取り組む。
ちなみに、イビキは耳鼻咽喉科がメインで診察してくれます。
【イビキ診療を見てくれる病院(科)】

イビキは、関係する科が多く、耳鼻咽喉科以外でも診てくれます。
- \対応可能な科/
- 睡眠外来
- 内科(呼吸器・循環器)
- 耳鼻咽喉科
中でも、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を扱っているクリニックなら間違いないです。
ホームページや電話などで問い合わせてから受診するのがおすすめです。
- イビキの改善は、原因療法と対症療法を並行して行うのが効果的。
いびき 改善|治療方法

治療方法について
気道が狭くなる原因は沢山ありますが、「体質・生活環境の改善が必要なもの」か、「外科・投薬によってのみ改善できるもの」とに分けられます。
【体質・生活習慣の改善が必要なもの】

- 肥満:肥大した筋肉や組織が肥大することで気道を圧迫します。また、脂肪質は重力で垂れさがりやすいため、横になった時に気道を押しつぶしやすく、合併症も誘発します。
- ストレス:直接的には気道を塞ぎませんが、血行不良や免疫力を低下させることで、様々な合併症を起こし、間接的に気道が狭くなる原因を作ります。
- アレルギー:気道全域に炎症を起こしやすく、炎症を起こした気道そのものや周辺の組織に押しつぶされる形で、気道が狭くなります。慢性化することで、合併症も起こしやすくなります。
【外科・投薬でしか改善できないもの】

- ポリープ:鼻茸とも言われるポリープの発生で、鼻腔空間が物理的に小さくなります。アレルギーや副鼻腔炎などがあると併発し易く、治療には投薬や切開が必要です。
- 扁桃・鼻腔の肥大:口蓋垂(のどちんこと呼ばれる部位)周辺や、鼻腔の入り口が大きくなることで、気道を塞ぎます。個体差の場合もありますが、呼吸障害を起こすほどに肥大するようなら、外科的な処置が必要になります。成長期は判断がつかないため、処置する場合は17~18歳以降になる事が多いです。
原因別の対策方法は主に4つで、特に体質・環境・生活習慣の改善は、地味で継続的な自己努力が求められます。
【原因別 対策方法 一覧】
体質改善 | 環境改善 | 生活習慣 | 外科・投薬 | |
肥満 | ◎ | ◎ | ◎ | |
ストレス | ◎ | ◎ | ◎ | |
アレルギー | ◎ | ◎ | ◎ | |
ポリープ | ◎ | |||
扁桃・鼻腔の肥大症 | ◎ |
【体質・環境・生活習慣の改善方法】

各種改善には様々なアプローチがありますが、最もおすすめなのは定期的な運動です。
コツは、無理なく続けられることを、マイペースで行うことです。
また、突発的な炎症も、一次的ではあるものの、気道が狭くなります。
【一過性のもの】
- 風邪・アルコール:風邪や飲酒によって、気道が荒れたり炎症を起こし、気道が狭くなることがあります。
原因そのものの改善は理想ですが、切開を除けば膨大な時間と労力が必要になりますし、複数の原因が複雑に作用していることも多いです。
いびき 改善|発生場所

気道が狭くなる部位について
気道の狭くなる場所が分かっているときは、ピンポイントな対策ほど即時性があっておすすめです。
【気道が狭くなりがちな4ポイント】
- 鼻腔
- 口蓋垂(のどちんこと呼ばれるところ)
- 舌根
- 咽頭

いびき 改善|鼻いびき おすすめグッズ

鼻いびきにおすすめのグッズ
アレルギーや花粉症、慢性鼻炎など、炎症で鼻腔が狭くなる時は、ノーズピン・鼻腔拡張テープを使うのが、驚くほど簡単で効果があります。
わたしの経験上、性能が安定していたのが以下表に紹介する2製品です。
正直、眉唾だと思っていましたが、驚くほど効果がありました。
【ノーズピンと鼻腔拡張テープの違い】
ノーズピン | 鼻腔拡張テープ | |
サンプル | ||
使い方 | 鼻腔内にピンを挿入し、鼻腔内から外側に向けて鼻腔を開く。 | 鼻腔外に反発力のあるテープを鼻の表面に貼ることで、鼻腔を開く。 |
メリット |
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デメリット |
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いびき 改善|枕
枕が有効な咽頭への対策について

咽頭部は奥まったところにある部位のため、直接押し広げるアイテムはありません。
よって、枕や寝姿勢の改善で、気道全体を潰さないように最大化するのが一般的です。

枕や姿勢の問題なので、使用感や見た目のインパクトもほとんどなく、どの部位の閉塞症状がある方にも広く有効です。
ただし、睡眠中の人は動き回るため、理想的な姿勢を維持してもらうのは難しく、コツとアイテムが必要です。
【必須アイテム】

- 枕
【理想的な姿勢に必須の要素】
- 枕の高さ
- 頭蓋骨の角度
- 頸椎のカーブ
- 向き:仰向け・横向きなど
いびき 改善|舌根沈下

舌根沈下への対策とグッズについて
肥満の方・舌根が落ち込みやすい方は、舌用マウスピースを使って、舌の落ち込みを防ぐことができます。
本人の使っている感が大きくて使いづらかったり、客観的な見た時のインパクトも大きいアイテムなので敬遠されがちですが、一定の効果があります。
\見た目と使用感に抵抗あり/
いびき 改善|手術

口蓋垂の対策について
イビキの原因で多いのが、肥大化した口蓋垂(のどちんこと呼ばれる部分)が気道を塞ぐケースです。
改善努力やグッズでの対策が難しい部位で、炎肥大部分を切除するのが一般的です。

ちなみに、最近では、切らずにレーザーで口蓋を引き締める事が可能なナイトレースが人気ですね。
いびき 改善|寝姿勢

気道を広げ易い寝姿勢について
気道が自然に開放されやすい寝姿勢は、圧倒的に横向き寝です。
【気道を確保し易い寝姿勢ランキング】
気道が開きやすい寝姿勢は次の順位です。
- 横向き寝:重力による気道閉塞の影響が少ない。
- 仰向け寝:重力により、舌・のどの筋肉が気道を押し潰す。
- うつ伏せ寝:論外…。

気道を広げるアイテムやCPAPの導入が難しい方に対し、医師が最初にアドバイスするのも、横向き寝の指導になる事がほとんどです。
寝姿勢の注意点

横向き寝は、頭の位置が高くなるため 枕 が必須です。
ただし、一般的な枕は仰向け寝想定で設計されているため、長時間の横向き寝に適した枕は意外とありません。
【横向き寝でありがちな問題点】

- 肩・腕分の高さが欲しい!
- 下敷きになった手がしびれる!
- 耳がちぎれそうに痛くなる!
- 横に投げ出した手がひねられて関節が痛くなる!
横向き寝をストレスなく長時間行うためには、一般的な枕とは全く異なるコンセプトで設計された専用枕の存在が不可欠と言えます。
ちなみに、市販されている横向き寝専用枕は、存在自体が少なく、あってもコンパクトでチープなものが多いです。
【横向き寝専用枕の有名どころ2点】
ミニマムなサイズで、ちょっと寝を想定したものしかない。
長時間の横向き寝に欲しい機能全てが搭載されたデザインは、ムーンムーン社のYOKONEが唯一と言っても過言ではなく、おすすめの逸品です。
\近未来的な幅広デザイン&完璧機能!/

どうしても横向き寝が苦手な方は、背中ごと身体を整体してくれる整体枕がおすすめです。
いびき 改善|まとめ

イビキ音は、狭くなった気道で圧縮された空気が、粘膜や組織を激しく震わせることで発します。

その原理は、トランペットや草笛と全く同じです。
そんなイビキを起こさせないポイントはたった一つです。
【イビキを起こさないたった一つの対策】

- 気道を最大限広くする。
閉塞部位が分かっていると、グッズを使った効果大の改善を見込めるので、専門医の診察結果とプランは積極的に活用するのがおすすめです。
ちなみにお、症状や個体差に関係なく 万人に効果が見込める対策 は次の通り。
【万人向け ナチュラルに気道を解放する対策】

- 横向きで寝ること。
なお、長時間、横向きの寝姿勢を保つのは普通の枕では難しいため、横向き寝専用枕の導入がおすすめです。

横向き寝が苦手な方には、背中からサポートする枕が自然に気道を確保してくれるのでおすすめですね。
以上、イビキ音の出る仕組みと対策の紹介でした。