照明器ごとに表記の異なる明るさスペック、ルクス・ルーメン・カンデラ・ケルビンの違いや特徴、照明ごとに見るべきスペックを紹介します。
何が何だか…と思っていた方、よろしければ参考にしてください。
ルクスとルーメン 明るさ指標の違い
照明機器に表記されている 明るさスペック には、次の5つがあります。
【明るさの指標】
- ワット(w):消費電力
- ルーメン(lm):光束
- カンデラ(cd):光度
- ルクス(㏓):照度
- ケルビン(k):色温度
ほぼすべての危機に表記されているのはルーメン(lm)。
その他の値は、機器の目的によって併記されることがあります。
明るさの違いと特徴:ワット
ワットは消費電力の値です。
全く同じ構造の光源なら、ワット数が大きい方がより明るくなり、「ワット数が大きい=明るい」の方程式が成り立ちます。
同じ内部構造の電球を比較する時にはワット数比較も参考になりますが、最近では低電力仕様・LED・色味などもあるので、「ワット数=明るさ」が成り立たないことも多いです。
比較するときのほとんどは、複数のメーカーや製品を比較することになるので、明るさの指標としてはあまり参考になりません。
- 同じ構造の光源:ワット数が大きい方がより明るい。
- 異なる構造の光源:ワット数が大きいからと言って、明るいとは限らない。
明るさの違いと特徴:ルーメン
明るさのベースになるのがルーメン(lm)。
日本語だと 光束 と表記される、光の総量の値です。
\光源から放たれた光全部の値/
ルーメンは単純に光の総量値なので 光のパワーの強弱 は判断できますが、利用状況によっては 値が大きいほど明るい とは限りません。
【同じルーメン値でも明るさは変わる:例】
- ランタンの様に全方向を照らすタイプの光源:広域に満遍なく分散され、距離が離れるほど暗い。
- 懐中電灯やスタンド照明の様にスポットを照らすタイプの光源:照射されるポイントが絞られるため、光を向けた方向は距離があっても明るい。
- ルーメン(lm):光の総量値。
明るさの違い特徴:カンデラ
レンズによって集束された光源の中心の値を カンデラ(cd)と呼びます。
日本語だと 光度 と表記される、光密度の濃い箇所の光の強さです。
\光が集束している箇所の光の強さ/

照明機器は、レンズや屈折構造で光を集束・拡散させて低電力・低ルーメンでも明るく光らせる仕組みを持つのが一般的。
光源の中心で計測されるカンデラは、その照明機器の実質的な光の強さとも言えます。
ルーメンと違って、光源のパワーとは別の レンズ・屈折構造などの性能 が大きく影響する値です。
- カンデラ(cd):光が集束している箇所の光の強さ。
- 特徴:光源の性能よりも、レンズ・屈折構造などの性能によって値が変化する。
明るさの違いと特徴:ルクス
ルクス(lx)は、光が面に当たったときの1平方メートルあたりの光の量です。
日本語だと 照度 と表記されます。
\照らされた面の光の量/

光は距離があるほど減衰するので、ルクスは測る位置によって値が変わります。
カタログに「◎◎cm離れた時に◎◎ルクス」といった表記がされているのはこのためです。
ちなみに、ルクスだけ表記されている時は、光源から1cm程度離れたところの照度を記載していることがほとんど。
ルクスは値も大きいので「なんかすごく強力そう…!」と思っても、30センチ離れただけで1/10以下になることも多いで注意が必要だったりします。
(例)
- カタログスペック20,000lxの照明機器の30cm距離のlx=2,500lx
- ルクス(lx):照らされた面の光の量。
- 特徴:計測する距離によって値が大きく変わる。
明るさの違いと特徴:ケルビン
ケルビン(K)は光の色を表す指標で、光の強さや明るさとは直接関係ありません。
日本語だと 色温度 と表記されます。
\光の色味の違い/

カンデラ(K)値が低いほど暖色系の色味で、4200Kで白色に、値が上がるほど寒色系の色味を帯びます。
【自然の光・日常の光源とカンデラ値(目安)】
- 朝日や夕日・ろうそく:約2000K
- 白熱電球や電球色の蛍光ランプ:約2800K
- 太陽光・昼白色のランプ:約 5000~6000K
- ケルビン(K):光の色味。
- 特徴:ルーメン・ワットなどの影響を受けない。
明るさの違いと特徴のまとめ
明るさは、何&どこをフォーカスするかによって値が増減するのが特徴で、目的によって最も欲しい明るさ指標も変わります。
- 特定の値が高いからといって、どんなシーンでも明るいとは限らない。
- ある値の数値は低くても、異なる数値はとても高い事はよくある。
【明るさ指標一覧と特徴・比較】
ワット | ルーメン | カンデラ | ルクス | ケルビン | |
値 | w | lm | cd | lx | K |
日本語表記 | 消費電力 | 光束 | 光度 | 照度 | 色温度 |
計測場所 | 電力 | 光の総量 | 光の中心 | 照射面 | 光質 |
特徴 | 同スペックなら値が大きいほど明るい。 | 光の基本スペック。 | ランプ・鏡面構造による光の集束性能。 | 実用距離での明るさ。 | 色味。 |
ルクス?ルーメン?車やバイクのライト
車・バイクのライトで重要なのはカンデラ
車やバイクなど、ライト性能に重要なのはカンデラ(cd)です。
バルブのカタログスペックには、ルーメンしか記載されないのが常ですが、ルーメンはあくまでも光の総量なので、値が大きいからといって前方向を明るく照らす性能が高いとは限りません。
実際、ルーメン値が高くても、カンデラ値が低いとかなり暗くなり、車検にも通りません。
ちなみに、車・バイクのライトには光の指向性にも決まりがって、充分なカンデラ(光度)を持ったランプをつけるだけではなく、光の向きも調整する必要があります。
\車・ライトの光軸検査は光の中心の向きも見る/

- 車・バイク・懐中電灯などで重要なスペックはカンデラ(光度)。
- ただし、カタログにはルーメンしか表記されていないことがほとんど。
- ルーメン値が高くても、カンデラ値が低いと明るさを感じられない。
ルクス?ルーメン?室内照明
室内照明で重要なのはルーメン
室内照明では、満遍なく広範囲を照らすことが大事なのでルーメン値を基準にするのがオーソドックス。
どのくらいのルーメン値が最適か?は、部屋の広さに合わせて選ぶのが基本です。
ちなみに、明るさの感じ方は年齢と反比例*するので、年配の方は標準的なルーメン値より大きめ(明るめ)を選ぶ方がよいとされています。
*80歳になると20%程度暗く感じる:ライティング・フェア2021 東海大学 竹下秀氏 基調講演資料より
\LEDシーリングライトのルーメン値・畳数の対象表/

ルクス?ルーメン?光目覚まし
デスクライト・光目覚ましで重要なのは◎◎cm距離時のルクス
デスクライトや光目覚ましは、手元・目元でどれだけの光量があるのか?が大事なので、「◎◎cm時の照度=ルクス」が重要です。
通常のシーリングライトだと、床面から1mくらいの高さで500lx程度もあればかなり明るい方。
ですが、勉強や光目覚ましに理想的な明るさはもっと大きいので、シーリングライト以外に光源を追加するのが理想。
【目的別 欲しい明るさ】
- 読書:300lx~600lx
- 勉強:1000lx~1200lx
- 光目覚まし:2500lx~
デスクライトや光目覚ましのように、決まった位置に決まった光量が欲しいときは、「◎◎cm距離時のルクス」をチェックし、適切な距離に光源を設置するのが失敗しないコツです。
ルクス・ルーメン 換算式
ルクス⇔ルーメンに換算する計算式
ルクスの定義は「1㎡あたりの光束量」となるので、以下の式が成り立ちます。
- 1ルクス=1ルーメン/㎡
でも、ルクス⇔ルーメンの換算を知りたい方は「◎◎ルーメンだと〇〇ルクスになるか?」が知りたいんですよね?
となると、「ルーメンだけではルクスは答えられません」となります。
ルクスは物体を照らす表面の明るさなので、正しく計測するには、カンデラ値・光源からの距離が必要だからです。
2つの値があれば以下の式で算出できます。
ちなみに、ルクスをルーメン値だけで算出するのは不可能ですが、照度テスターは市販されているので、テスターを使って計測する方がはるかに現実的で簡単です。
ルクスはテスターで簡単に測れるので、ルクスの算出方法は敢えて覚える必要はないでしょう。
ただ、ルクスで抑えておきたいのは、距離が離れるほど乗で減衰するという点。
ほんの数十センチでもルクスは驚くほど下がるので、光源の設置場所が重要になります。
【ざっくりとしたルクスの減衰率】
- 距離が2倍になる:1/4
- 距離が3倍になる:1/9
- 距離が4倍になる:1/16
カンデラ⇔ルクスに換算する計算式
カンデラ⇔ルクス変換が必要な方は、たぶんヘッドライトのカタログスペックからカンデラ値を出したい方がほとんどカナと思います。
でも、ルクスだけでカンデラ値を出すのも不可能です。
理由は、カタログから立体角が読み取れないから…。
【ルーメンとカンデラの換算式】
ルーメン(光束)は、カンデラ(光度)と立体角をかけたもので、以下の式で算出できます。
- ルーメン=カンデラ×立体角(ステラジアン)
立体角は、カタログに記載されることはありません。
メーカーに問い合わせても教えてくれることはまずないので、ディーラーやテスター屋さんのテスターで測ってもらうしか、カンデラ値を知る方法はありません。
ルクス ルーメン まとめ
照明機器のカタログでよく見る明るさ指標 ルーメン(光束)は、あくまでも光の総量でしかなく、値が大きくても機器によっては明るいとは感じられないこともあります。
正直、機器の特性に応じてルーメン以外の指標を併記して欲しいのが正直なところ。
実際、ユーザーに優しいメーカーでは、実利用に即した指標を記載している場合もあります。
【機器によって変わる現実的な明るさ指標】
- 室内照明:ルーメン(光束)。
- 車やバイクのヘッドライト:カンデラ(光度)。
- デスクライトや光目覚まし:ルクス(照度)。
ただし、ほとんどの製品はルーメンのみ記載しているのが現実ですね。
ちなみに、ルーメンだけで他の数値を算出できればまだよいのですが、カタログ記載のスペック+ルーメンだけで、カンデラやルクスを算出するのはまず不可能。
どうしても知りたいときは、以下の手段をとるのがおすすめです。
◎ルーメン値を知りたい!
- 基本、どの機器にも記載があるので、仕様欄をチェックすればOK。
◎カンデラ値を知りたい!
- 市販のテスターはないので、業者で計測してもらう。
◎ルクス値を知りたい!
- テスターが市販されているので、テスターで計測する。
明るさにはいろんな指標があって混乱しがちですが、大事なのは次の1点。
照明機器ごとに重要な明るさ指標があるので、機器に応じた指標をちゃんと見極めて、正しく比較することが照明機器選びのポイントです。
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